はじめに:IB教育って聞いたことありますか?
子供には「英語を話せる力をつけてあげたい」
と思う親御さんは多いですよね。
私自身も、
「小さいうちから自然に身に付けさせたい」
「自分で考える力も身に付けてほしい」
「でも高額なインターナショナルスクールは現実的ではない…」
そんな想いで探している中、たどり着いたのが
IB(国際バカロレア)教育でした。
- 名前は聞いたことがあるけれど、実際にどんな教育なの?
- 日本の学校とどう違うの?
- 将来の進路にはどう影響するの?
当時、手探りの状況で情報を集めていましたが、
悩んだ末、わが家は国際バカロレア(IB)認定校の小学校(PYP)を選択しました。
実際にIBの小学校のに子供を通わせてみて
「これはやってよかった!」と感じた点と、
「ここは想定外だった…」という正直な感想を
親の目線で包み隠さずお伝えします。
これからIBを検討している
ご家庭の参考になれば幸いです。
国際バカロレア(IB)教育とは?

国際バカロレア(IB教育)は
世界150カ国以上で採用されている
国際的な教育プログラムです。
特徴としては、
「英語で学ぶ」
「探求心を育む教育」
「世界共通の大学受験資格」
などがあります。
IBプログラムの種類
| プログラム名 | 対象年齢 | 特徴 |
| PYP (Primary Years Programme) | 3~12歳 幼稚園~小学校 | 探究学習を通じて、子どもの好奇心と主体的な学びを育てる初等教育プログラム。 |
| MYP (Middle Years Programme) | 11歳~16歳 中学校 | これまでの学習と社会のつながりを重視し、批判的思考力・自己表現力・国際理解を高める中等教育課程 |
| DP (Diploma Programme) | 16歳~19歳 高校 | 大学進学に直結する国際資格課程。 |
うちの子は小学生なのでPYPに通っています。
小学校でのIB教育を受けてみた感想(わが家の体験談)

入学前の奥さんの決心
子供が小学校に上がる前に
奥さんが学校見学会に行った日のできごと。
その日までは、近所の公立校に通う予定でした。
しかし、家に戻って来て開口一番、

決めた!小学校はここに入れるから!!



ちょっと待ちなさいよ。
私立なんて高くて無理でしょ!
そこから奥さんは、
学校の魅力を強く語り始めました。
見学したのは1年生でしたが、
フォニックスを徹底していたそうです。
その子たちの発音の良さに感動。
さらに子供たちの歓迎のあいさつに感激。
そこまで言うなら、聞くだけは聞いてみようと
次に行われた学校説明会は私も同行しましたが、
小学校卒業時には、海外に一人で行って
帰って来れるくらいの語学力が身に付きます!
の殺し文句に、
私も説得されていました。(汗)
授業のスタイルは?日本の小学校教育と何が違うの?
英語「を」学ぶ、ではなく
英語「で」学ぶ。
すべての教科ではありませんが、
1年生から「英語だけ」で授業を受けられるのは
非常に貴重な体験です。
ただ、英語だけをしているのではなく、
ちゃんと日本語の勉強もします。
子供が通っているIBの小学校(一条校)では、
英語と国語の授業がほぼ半分ずつあります。
教えてくださる先生方は以下の役割分担です。
英語サイド:外国人教師
日本語サイド:日本人教師
また、日本語(国語や算数)の授業もあるので
英語だけだと、母国語(日本語)がおろそかになるのでは…
という心配も解消されました。
英語だけではなく、日本語の授業も受けるのは
「日本の学校」ならではの理由があります。
一条校は国や地域から公的支援が出ているため
文部科学省のカリキュラムに沿わなければならない、
という事情があるからです。
むしろ、それが好都合でした。
英語と日本語のどちらかに偏るのに
少し抵抗があったわが家にとって、
- 文科省カリキュラムの日本語環境
- IBプログラムによる本格的な英語環境
の両方を受けられることは
理想的な教育環境だと思いました。
メリット


英語のシャワーを毎日浴びる
IB教育では、毎日英語を聞く(話す)ことになります。
英語「で」学ぶところがポイントですね。
英語力は間違いなく伸びます。
低学年のうちに始めると
耳が良く、発音も上手になります。
言語の吸収力が高いこの時期に、
日常的に英語を浴びる経験は何より貴重です。
英語を習得する目安について調べてみました。
| レベル | 到達目標 | 累計勉強時間 | 毎日1時間なら |
|---|---|---|---|
| 初級 | 簡単な日常会話 | 200~400時間 | 半年~1年 |
| 中級 | 旅行やビジネス | 1000時間 | 約2年 |
| 上級 | ネイティブ並み | 2000~2500時間 | 約4年 |
※初級からの累計時間です。
あくまで目安であり、個人差が大きいことをご了承ください。環境(語学留学等)によっても左右されると思います。
単純に累計勉強時間だけをみるのであれば、
小学校から始めると時間に余裕ができそう。
とは言え、小学生と中・高生は理解力も全然違ってくるので、単に早く初めて何時間やったから伸びる、と言うことにはならないと思いますが。
ただ、聞き取りと発音は小学校から始めると抜群に良いと感じます。
子供は本当に「覚える」「マネをする」能力が高い…
もう発音は完全に子供に負けています。
中学以降は英語だけに集中するわけにはいかないし、大人になる前に中~上級レベルまで伸ばせればいいな~。
なんて皮算用をしちゃうわけです。
さて、
英語を話せない私を例にして考えます。←え?
中学・高校の授業で
あんなに必死に文法や単語を覚えたのに
英語が話せない理由を考えると、
圧倒的にアウトプットの機会が足りなかった
と痛感します。
そこから意識し始めたのが、
大量のインプットとアウトプットの機会を増やすことです。
通常なら小学3年生から
英語教育が始まるところですが、
IB教育なら
「1年生」から「毎日」、「使いながら覚える」
ことができます。
子供のころに覚えた
「九九」や「自転車の乗り方」
は忘れないですよね。
この時期に身につけた英語も、
一生の財産になるはずです。
自然に多様性を受け入れられる
学校では様々な国籍や文化を持つ
先生や生徒と一緒に学びます。
多様性が「特別なこと」ではなく、
「当たり前のこと」として感じられる環境です。
小さい頃からこうした環境で育つと
異なる価値観に出会っても、
「違う=ダメ」ではなく
「違っていい」と
自然に受け止められるようになります。
将来、海外で学び、働くことになっても
カルチャーショックを感じにくく、どんな環境にも柔軟に順応できるのではないでしょうか。
私自身、海外の方に話しかけられると
今でも緊張しますが(汗)
子どもにはそんな壁を感じずに、
世界の人とフラットに関われるようになってほしいです。
自分で考える力、探求心を育む
IB教育では、「探求学習」という学び方をします。
これは、先生から答えを教わるのではなく、
自分で疑問を見つけ、
自分の力で答えを探していく学び方です。
たとえば、
「ごみを減らすにはどうすればいい?」
というテーマをクラスで話し合い、調べ、実験し、最後に自分たちの意見をまとめて発表します。
こうした経験を通して、
「なぜ?」「どうして?」と考える習慣がつき、
自分で考えて行動する力が育っていきます。
「教えられる」より「気づく」学び。
これが、IBの探求学習のいちばんの魅力ではないでしょうか。
デメリット(事前に知っておくべき点)


- 英語が多い分、他の教科の進度が遅い
- 費用が高い
- 将来、日本の大学受験には工夫が必要
以下、詳しく説明しますね。
英語以外の教科の進度が遅くなる可能性あり



うちの子の学校は掛け算をやってるよ。



え?まだ始まってないよ!?
これは実際、今の問題として出てきています。
英語の比重が大きくなる分、
他教科が手薄になっていると感じました。
例えば、夏休み前に
同学年の子供を持つに友人と話したところ
算数はすでに掛け算が始まっていましたが、
こちらはまだ3桁の数字の段階。
国語の漢字も然り。
後半は宿題が多くなりました。
案の定、夏休み明けから進むペースが速くなり
十分に理解させる時間が与えられていない
と思いました。
低学年の内は挽回できると思いますが、
これが6年間、積み重なるとどうなるか。
非常に不安を覚えます。
この問題は自身で改善するしかないと切り替え、
わが家は公文などで補填しています。
すべての学校がそうではないと思いますが、
通わせたいと思う学校が見つかったら
事前のリサーチをした方が良いです。
ただ、わが家の場合は
英語をさせたいと思って入学させたので、
ある程度は仕方ないと割り切っています。
学費が高い
インターナショナルスクールに通わせていたら
最低でも年間で200~300万はかかるでしょう。
はい、無理っ!!(秒で)
そんな時に見つけたのが
今通っている一条校のIB認定校でした。
ただ、どうしても私立が多くなります。
年間で100~200万くらい。
それでも高いっ!
…でもインターよりは安いか。
もう感覚が麻痺していますね。
あと、
学校までの距離も大事です。
通学が遠いと電車やバス等の
交通費もかかりますから…
ボディーブローのように効いてきます!
我が家の場合、
清水の舞台から飛び降りるつもりで
通わせています!(血涙)
将来、留学をさせた時の費用と
小学校から投資して英語力をつける費用。
どちらが安いだろうか?
今の円安の状況なら
小学校から基礎を学び、英語を得意にする方が
将来的に出費としては少ないと判断しました!
海外の大学へ留学させてくれと言われたら
ダブルパンチですけどね…
数は少ないですが
公立校のIBもありますので、
その選択肢を検討できるのであれば
家計は大助かりです!
通わせられるご家庭が羨ましいっ!
もし通える範囲のところにあるのであれば、
ぜひ選択肢に入れるべきです!
資金繰りが本当に大変なんだから…
一条校のIB認定校とは?


「一条校」とは、
文部科学省から認可された
正式な学校のことです。
一条校のIB認定校は、
日本の正式な学校でありながら
IB(国際バカロレア)教育を取り入れた学校
を指します。
一条校IBのメリット
学費が比較的安い。
日本の正式な学校なので
国や自治体からの補助金がでるため
一条校のIB校はインターより安くなっています。
日本語・日本のカリキュラムも学べる
一条校は文科省のカリキュラムに沿う必要があるため、
IB校でも日本語の授業が必須です。
ここが
英語だけで学ぶインターナショナルスクール
とは違う点です。
ですが、
「英語だけだと日本語が弱くなるのでは?」
という不安があったわが家にとっては、むしろ好都合でした。
やはり日本人である以上、
母国語をおろそかにしたくなかったのです。
日本の学歴が取得できる
一条校を卒業すると
「日本の義務教育課程を修了した」
と正式に認められます。
そのため、
・公立中学校
・公立高校
・日本の大学
への進学がスムーズです。
一条校でないインターナショナルスクールとの違い
一方、インターの多くが一条校ではないため、
- 国の補助がない → 学費が高い
- 日本の学歴として扱われない
- 日本の公立校へ進学する際に手続きが煩雑になる
といった点があります。
※ただし、インターから公立校への転校が
不可能なわけではありません。
ケースごとに手続きが必要になります。
一条校IBは「日本で進学を続ける」なら相性が良い
ここまでの内容をまとめると、
一条校のIBは
- 日本語力の確保
- 日本の学歴取得
- 国際的な学び(IB)
を一度に満たせます。
「英語だけに偏りすぎるのが心配」
「でも、英語力は上げたい」
「将来は日本で進学するかもしれない」
そんな家庭には、
現実的でバランスの良い選択肢だと感じました。
親が一番気になる!将来の進路は?


IB教育を受けると、将来の進路が
どうなるのか気になる方が多いと思います。
高校でのDPを取得すれば「海外の大学」に強い
IB教育の最終課程である
DP(ディプロマ・プログラム)は、元々
世界中の大学への進学を目的とされています。
そして、そのDPの最終試験結果と
内部評価を総合して算出されるIBスコアを
利用して海外大学へ進学を目指します。
IB教育で身に付けた
「英語力」
「ディスカッション」
「プレゼンテーション」
を中心とした学習スタイルは、
海外大学での学びに近く
渡航後の適応がスムーズになると思います。
そのため、IBを利用した海外大学への
進学を考えられているご家庭には
最短ルートです。
国内大学の選択肢も広がっている
近年、日本国内の大学では、IBスコアを利用した
・国際バカロレア入試
・総合型選抜(旧AO入試)
が増えています。
多くの有名大学が受け入れ態勢を整えており、
IB生は一般受験とは異なる枠で受験できるのです。
ちなみに、
受入れ可能な大学の例を調べてみました。
国立大学
東北大学、筑波大学、大阪大学、岡山大学、
広島大学、香川大学、九州大学など
私立大学
早稲田大学、慶応義塾大学、上智大学、
法政大学、同志社大学など
その他にも学部は指定されますが
国立、私立とも受験できる学部が増えています。(医学部も!)
詳しくは以下からどうぞ。
IBを活用した入試 | IB教育推進コンソーシアム
「IBでは日本の大学に行けない」
と言うわけではありませんのでご安心を。
ただし、
確実に行きたい大学と学部がある場合は
IBスコアでは受験できないこともあるので
注意が必要です。
しっかりと事前に確認しましょう!
日本の大学の一般受験対策は困難
一方で、日本の大学の一般受験対策は困難です。
それは、IBが
一般受験向けのカリキュラムではないから。
よって、国内一般入試を受ける場合は
塾や予備校などでカバーする必要があります。
実際にIB(DP)に通っている
ご家庭に話を聞いたところ、
DPはとにかく課題が多くて大変。
この上に一般受験の勉強もするのは
かなり負担が大きい!
と教えてもらいました。
それでも、日本の大学も一般で受験するため
塾や予備校に通っている生徒もいるそうです。
もし両立を目指すなら、
早めに一般受験に必要な科目の対策を始めるなど
綿密な計画を立てた方が良いと思います。
まとめ:IB教育は魅力的。でも将来の進路を考えて選択するのがベスト


国際バカロレア(IB)教育は、わが家にとって
英語力と探求心を育む現実的な選択肢でした。
費用はかかりますが、そのリターンとして
多様性を自然に受け入れる力と、
「英語で考える」という一生モノの財産を得られると考えています。
わが家がたどり着いた結論
・海外進学を目指す:最短ルートとしてIB教育は強くオススメ!
・国内進学(一般受験)を予定している:中学以降の準備は慎重に検討が必要。
個人的には、社会に出た時にはIB教育の方が役立つと思っています。
最終的な選択は、
「どこまで投資するか」
「いつ進路を決めるか」
を家庭内で相談し、何より子どもの興味・特性と
照らし合わせて考えることが重要です。
わが家の場合は、
小学校の高学年になる頃に相談し、
本人の希望を尊重しようと思っています。
結局、本人が楽しんで通えるのが一番です。
小学生の間に身に付けた英語力で
中学受験を有利に進めるのも有りですね。


あとは親の資金力か。
それが一番の問題です…
次のステップは?
「気になるけれど、高額だし進度が不安」
と感じた方は、まずは以下の行動から始めてみてはいかがでしょうか?
私も、「あの時に確認しておいたら良かったな」
と思います。
- 通学圏内の「一条校IB認定校」をリストアップする。 (※公立校があるなら最優先!)
IB認定校・候補校 | IB教育推進コンソーシアム - 学校説明会に参加し、英語はもちろん、日本語や他の科目の「進度」について具体的に質問する。
- 学費に加え、「交通費や塾などの費用」も含めた総額をシミュレーションしてみる。
価値観は人それぞれ。
この情報が、お子様にとってベストな選択を見つけるための最初の一歩になれば幸いです。
